ボディ&ヘルス 【2017.03.01】

永久歯を抜いてしまった!これからどうなるの?

永久歯を抜いてしまった!これからどうなるの?

30代ぐらいからは、虫歯や歯周病が原因で、親知らず以外の永久歯をやむを得ず抜歯しなくてはいけないようなことが起きてきます。

一般的に歯を抜いた後は、その場所に何らかの形で「歯のかわりになるもの」を入れてあげなくてはいけません。


歯を抜きっぱなしで放置すると、その前後、あるいは咬み合せの相方の歯が移動、傾斜して、お口全体の咬み合せが悪い方向に変化をしていってしまいます。

また、抜けた部位では噛みづらくなるため、自然とその場所を避けるように食事をするようになり、他の歯に過剰な負担がかかったり、抜けた部分で噛まなくなることで食べ物の流れが悪くなったりします。

そうなると、抜けた部位を中心に食べかすや歯垢が溜まって虫歯や歯周病になりやすくなるのです。



では、一般的に歯を抜いた場合の3つの治療方法をご紹介します。


① ブリッジ
抜いた歯の前後の歯、両端の歯を削り、それを土台として橋(ブリッジ)を架けるように、金属などでつなぐ治療方法です。

●メリット  

保険治療、自費治療で使用する材料は異なりますが、比較的短期間に簡便に治療ができます。

●デメリット   

土台となる歯に負担がかかります。また、ブリッジにすることで汚れが溜まりやすくなるために、虫歯や歯周病になりやすくなります。また、最大の欠点は、抜けた歯の両端の歯が虫歯ではなくても削らなくてはいけません。抜けた本数が多くなるとブリッジができない場合があります。



② 義歯
いわゆる「入れ歯」です。抜歯した部分に人工の歯が入るように、何箇所かの歯に金属のバネをひっかけます。食後、就寝時は外して清掃します。

●メリット

保険治療、自費治療で使用する材料は異なりますが、比較的短期間に簡便に治療ができます。バネをひっかける部分だけ、少し歯を削ることはありますが、大きく歯を削る必要がありません。

●デメリット

噛む力はあまり発揮できません。食事のたびに入れ歯に食べ物が入り込むのでこまめなケアが必要です。ケアを怠ると口臭の原因になります。保険の入れ歯の場合、見た目が悪くなることがあります。



③ インプラント

インプラントは、歯を抜いた後の歯肉の部分から、金属製の人工の根を骨に固定するように埋め込みます。この人工の根の上に歯に見える形のものを取り付ける治療法です。使用されている金属はチタン製が多く使われています。

●メリット

抜いた部分が元の歯に近い形で戻せます。人工の根「インプラント」を骨に埋め込んで、それを土台にして歯を作るので、周りの歯を削ったり、負担をかけたりすることがありません。また、しっかり噛むことができます。

●デメリット

保険が利かないので自費治療で高額になります。骨の中に金属を埋め込む外科処置が必要です。そのため、全身的な疾患、特にコントロールされていない糖尿病がある方、喫煙者ではインプラントで問題が起きる可能性が高くなります。





永久歯は抜いてしまうと、再び生えてくることは決してないのです。

天然の歯に勝るものは世の中にはありません。

どうか抜かなくても済むように、虫歯、歯周病を未然に防いでいただきたいと思います。

日本は先進国であるにも関わらず、欧米諸国と比較して、「予防」のために歯科医院を受診される方はまだまだ少ないというのが現状。

将来おいしく、楽しくお食事をいただくためにも、若い時期から自分の歯、口の機能を守っていくことが大切です。

「歯を治療しなくて済むように」、定期的に歯科医院に通ってくださいね。

福田 裕子
中村 美喜子Mikiko Nakamura
コラム「ボディ&ヘルス」担当

<Ai Dental Clinic院長>
新潟大学歯学部卒業後、福井医科大学(現福井大学医学部)歯科口腔外科学領域入局。
福井大学医学部感覚運動医学講座歯科口腔外科学領域 助教・外来医長。
医療法人社団春風会クレールデンタルオフィス(金沢市)院長を務める。
2013年5月 Ai Dental Clinic(アイデンタルクリニック)を開院。歯科治療全般に加え、口腔外科を専門とし、患者様とのコミュニケーションを大切にした治療を心掛けている。

[ホームページ] http://www.aidental-clinic.jp/

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