おいしい時間 【2017.09.08】

秋の食養生 キーワードは”潤いの秋”!

秋の食養生 キーワードは”潤いの秋”!

9月に入り朝晩涼しく過ごしやすい気候になりました。
仕事にイベントにフットワークが軽くなる季節。皆さんいかがお過ごしですか?

暑い時期が過ぎて体力の消耗が少ないはずなのに、だるい、食欲が湧かない、朝起きるのが辛い・・・
「秋で過ごしやすくなったのに、なぜか調子が上がらない・・・」
という方がいたら、それは「秋バテ」のサインかもしれません。


冷房による慢性的な体の冷えや、冷たい食べものをたくさん摂ったことによる胃腸の疲れなど、秋の初めは夏の疲れが出やすいころ。
せっかく過ごしやすい季節になっても、何となく疲れてお肌もカサカサ・・・では勿体ないですね。


今回は”潤いの秋”を過ごすために、秋におすすめの食べ方の話をしたいと思います。




■乾燥に気を付けてゆっくりと呼吸を


今の季節(晩秋)の身体の不調として、喉を痛めたり、肌がカサついてくる...、という経験は誰しもあるかと思います。

この現象を東洋医学の観点から見てみると、秋は大気が乾燥する季節。
そして、身体までも乾燥させないように、体を潤す食材で養生する必要があります。
では、その要となる臓器はどこでしょうか? 答えは、です。


実は、肺は、呼吸を通して唯一空気に触れる臓器。
そのため外気の影響を受けやすく、空気の乾燥するこの時期は、最も肺に気をつけなくてはいけないのです。

肺の調子は肌や体毛にも現れ、肺が正常な働きをしていれば肌のキメは整い潤いますが、肺に異変が起きると、肌は荒れて乾燥し、酷くなるとかゆみや汗の異常までも。
そうなると感染症などにもかかりやすく、風邪もひきやすい状態になってしまいます。

それだけではなく肺は体液の代謝とも密接な関係があり、大腸にも影響を及ぼします。
不調になれば、便秘などの症状を引き起こし、これもまた肌荒れの原因に...。


乾燥しやすくなるこれからの季節は、濡れタオルや加湿器などを使って部屋の中の乾燥を防いだり、大き目のカップでゆっくりとお茶を飲むなど(喉の奥を蒸気で守る効果も)、リラックスしてゆっくり過ごす時間を持ちたいものです。




■秋におすすめの食べ方


夏と冬の間の秋は、自然界の生き物も動から静への準備をする重要な時期。
人間も秋は夏の疲れをとり、冬を迎える準備をする重要な季節にあたります。
過ごしやすいこの季節にしっかり身体を整えておきたいものですね。


<初秋の頃>

初秋は夏の残暑と秋の乾燥が混ざっているので「温燥」の季節といわれます。
この時期は未だ夏の暑さが残っているところに、秋の乾燥が加わるので、熱を収め、さらに潤いを与えてくれる食材がおすすめ。
薬膳や漢方では、白色の食材は肺を潤し、酸味のある果物は体内の水分を保つとされています。


白い食材 
→白ごま、白きくらげ、ぎんなん、蓮根
などで体内を潤おし


季節の果物 
→梨、ぶどう、ざくろ、柿

など、水分豊富な秋の酸味のある果物で体の水分保持を。



<晩秋の頃>

秋の終わりは冬が近づくので、冬の寒気が強まり、「温燥」から「冷燥」に変わります。
この時期は、ネギや生姜など辛味のあるものを暖かくして食べることがおすすめ。

これらの食材は、肺を温めながら潤いを与えてくれる作用があります。

また、
スタミナをつける食材 
→さんま、鮭、さば、山芋

腸の働きを整える食材  →くり、サツマイモ、里芋
などを食べて、冬に備えていきたい時期でもあります。


ただし、味の濃い物・甘い物・脂っこい物の食べ過ぎは、熱になってしまい、乾燥を促進してしまうおそれがありますので、食べ過ぎには十分注意して下さい。



こうして見てみると、秋の不調は、「秋」(旬)のものを食べるのが一番理にかなっているということ。
当たり前と言えば当たり前なのですが、季節問わず旬の食材は栄養価も高く、エネルギーが豊富、何より美味しいもの。(そして安い!)。


ちょっとした豆知識ですが、少し弱っていると、乾燥から風邪もひきやすくなる季節ですし、「肺のケア」を意識し、体調を整えて、健やかな秋を楽しみましょうね。

福田 裕子
久保田 桐子Kiriko Kubota
コラム「おいしい時間」担当

<ふくい地産地消コーディネーター/野菜ソムリエ>
福井県立大学 経済学部卒業後、一般企業に就職するが、「食の大切さを伝えたい」との思いから退職。伝統郷土料理や地元生産者とのやり取りを学ぶ。
その後、カフェのキッチンシェフとして、開店立ち上げから飲食メニュー全般を手がける。地元食材を使っての商品開発や、ホテル、レストラン、飲食店へ福井の食材を使ったレシピを提案。『禅野菜そうす』や『海幸山幸せんべい』などを手がける。
2012年、創業100年になる鯖江の久保田酒店4代目と結婚。老舗酒店の若女将となる。
現在は野菜ソムリエ、フードコーディネータとして、執筆や講演も多数。

[公式ブログ] http://ameblo.jp/kiripaulownia/

« 記事一覧へもどる
「仕事に家庭にがんばる女性」を応援しています