GOKAN -五感- 【2016.12.09】

年の瀬

年の瀬

いよいよ1年の締めくくりの月、12月です。
新しい年を迎えたのがついこの間のように思っていたので、目まぐるしく過ぎ去った1年の早さに驚いています。
家事や育児、仕事のこと、目の前にあることをその時々 精一杯こなしているだけで毎日はあっという間に終わります。上手くできたこともあれば反省することも数知れず。それでも時間は万人に同じだけ平等に振り分けられているわけで、有意義に使うも無駄に使うも自分次第。この1年の残り数週間も、新たに迎える1年も、できる限り有意義に過ごしたいものです。




先日、愛用していた伊賀焼窯元 長谷園の土鍋「かまどさん」が割れてしまいました。
ヒビを埋めながら使っていたのですが とうとう本体から水漏れするようになってしまったのです。
内蓋も蓋もまだまだ綺麗なので本体だけパーツ注文することにしました。長谷園さんにお電話して寸法をお伝えしただけで「まぁ!!初期の土鍋を長いこと大切にお使いいただいたのですね。ありがとうございます。」ととても丁寧に御礼をいわれました。
現在の「かまどさん」は私が購入した当時のものより少し本体が大きくなっていることや内蓋のツマミの形状が変化したことなども教えてくれました。
希望通り本体のみ送ってくれること、もし新しい型に蓋の寸法が合わないようであれば長谷園で判断して無償で送ります、と、きめ細やかな対応をしていただけて心が温まりました。
土鍋というのはとても包容力があってご飯を炊くことはもちろんスイーツやオーブン料理に使うこともできます。決して安いものではありませんが今回のように破損したパーツだけを取り寄せてることができますし、大切に手入れして使えば長い間使えるので質の良いものを吟味して購入するのは賢明だということを この機会に再認識しました。
ちょうどこのコラムが皆様のお手元に届くころ、土鍋の本体部分が届きます。寒い冬には蓋を開けた瞬間の湯気がなによりのご馳走です。ほかほか艶々に炊けた土鍋ご飯がはまさに絶品。楽しみです。
そうそう、我が家に何代にもわたって伝わる大切な重箱や漆器の器も年末には漆の職人さんの手で蘇り 我が家に戻ってきます。日本の伝統の技は素晴らしい。これからもしなにか買うことがあったとしても日本の古き良き台所道具にしようと思うのです。




今年は例年同様に様々な分野に渡る講演や各種ワークショップをしたり、企業やメディア向けにレシピの製作を積極的におこなってきました。
それ以外の仕事として、私自身のライフスタイルにまつわる仕事や取材をいただく機会が増えた年でもあり、そのことに関して驚いています。
私の中では、家族や自分にとって一番しっくりするスタイルを確立できておらず、むしろ模索中だという思いばかり。決して納得いくカタチに落ち着いているわけではありません。収納や掃除といったハウスキーピングや料理などの日々の家事のあり方や、季節ごとの手仕事、勉強やリフレッシュ時間の使い方そのものを子供や家族の成長や変化に合わせてカスタマイズしていくことを全て含めて"ライフスタイル"と捉えるなら、確かにみなさんが感じ取ってくださっているような「楽しんでいる」という言葉には集約されるかもしれません。


様々な女性から、御相談もいただきます。
(サロンでは「話し場」という予約制の御相談時間を設けていて、起業の相談から家事や育児、仕事や人間関係などお客様が持ち込むお話は様々です。詳しくはこちらにお問い合わせください。)
その中でも、自宅サロンという形態で仕事をする上での悩み相談がここ数年また増えているように感じます。




私の場合、自宅サロンを10年以上の運営してきました。今では他にシェアオフィスを構えていますが、それでもやはり拠点はこの自宅サロンです。自宅サロンのメリットは、子供が小さかった頃は特に、家庭と仕事の両立がしやすいこと。居住空間と仕事場が同じなので時間のロスが少なく、また、ハウスキーピングが職場の整備に繋がることは魅力です。



他にも、必要な道具や資料などを移動させずに済むので労力が最小限で済むことや、仕事中になにか予想外の質問が出た場合でも家にあるものを使ってアドリブをきかせることができるので、顧客満足度が上がります。そして常に家に人をお迎えするわけですから、掃除や片付けをこまめにする習慣がつくので 怠けてしまいがちな自分の性格を考えると、この緊張感がちょうど良いくらいなのです。我が家は私が20歳のころに何もわからないまま建てた築20年以上の古い家で、まさかサロンをすると想定をしていなかったのでおしゃれさとは程遠い地味な家です。自営を始めた頃は高級感あふれる建物や調度品のサロンに憧れたりコンプレックスを抱いたものですが、我が家を訪れる生徒様や撮影スタッフ・担当者様から「手入れが行き届いている」「収納の仕方が参考になる」と思いのほか好評価をいただくので、次第にネガティブな気持ちは薄ぎました。いっそこのことを逆手に取って、普通の住まいでも工夫次第でサロンワークができるというモデルケースとして参考にしていただこうと切り替えて、あらゆる部屋や収納スペースを皆様に開放して自由に見ていただくようにしています。



料理にまつわる細かい道具や型の全てが種類や用途に合わせてグルーピングされ、取り出しやすく片付けやすい工夫がされています。





細かい口金や型も、例えば番号順や花や動物、和菓子用などの種類ごとなどに分類されています。生徒さんも迷うことなく自分で必要なものを選んで取りに行くことができます。



冷蔵庫や冷凍庫も生徒さんと情報交換しながらきれいを維持できる工夫をしています。この冷凍庫を見た生徒さんが「帰ってすぐに片付けしたくなりました!」と言って教室をあとにしていました。そして生徒さんのおうちの冷蔵庫や冷凍庫もピカピカに。それだけで料理の腕があがり、食材のロスがなくなったそうです。素晴らしい進歩ですね。



自宅サロンのデメリットもあります。プライベートな空間を仕事場にするわけですから防犯セキュリティについて工夫や備えが必要ですし、何より家族の協力と理解が必要です。家族が認めてくれたなら継続して応援してもらえるよう、お客様を大切に思うのと同じように家族への配慮や大切にする気持ちを持ち続けなければなりません。近隣の住民の方と良好なコミュニケーションをとることも忘れてはいけません。自分を律する存在が自分しかいなくなることが何よりのデメリット。日々の振り返りを怠ると、ズルズルとサロンのレベルが落ちてしまいます。本番よりも準備に膨大な時間を費やす仕事だということも覚悟しなければなりません。自宅サロンだから甘えてしまうのではなく、自宅サロンだからこそ気持ちを引き締めること、そしてonとoffのメリハリをつけることが大切です。




そして忘れがちなのが「香り」。
自分の居住空間の匂いは鼻の順応性によって感知しづらいものです。
私は定期的に信頼できる第3者に意見を聞いて生活臭がないかチェックしてもらっています。


自宅サロンをしていなくても、住んでいる家をどう維持していくかという視点に置き換えてみたとしても参考になるかと思います。
クリスマスを終えたらいよいよ大掃除。どの部屋どのクローゼットをあけても大丈夫と言える新年を迎えられるよう
まず身近な場所から手をつけてみましょうか。


道廣 喜子Kiko Michihiro
「GOKAN」担当

<Salon LAKSHMI(サロン ラクシュミー)代表/料理家・美容家>
公的機関の医療者として精神科とNST分野に携わりながら、インファント(乳幼児)マッサージや世界各国の美容技術、アロマテラピー、美容食学、薬膳インストラクターといった美容と食にまつわる国際ライセンスを多数取得。
様々な知識を軸にサロン・スクールを立ち上げ独立する。
『生まれてから死を迎えるまで、医・美・食の調和がとれたサービスと知識の提供』をコンセプトに 広い世代に向けた香育・食育・触育の講演活動、専門学校にて解剖生理学・栄養学講師をつとめる。飲食店やイベントにおけるフードスタイリングやディレクション、空間デザインをてがけるほか、メディアにてレシピ提供やコラムの執筆もおこなう。
不定期開催されるワークショップは即時満席となる人気の企画となっている

[公式ブログ] http://ameblo.jp/lakshmi-aroma/?frm_id=v.jpameblo
[ホームページ] https://www.facebook.com/pages/Salon-Lakshmi/544086015710084?__mref=message_bubble

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