GOKAN -五感- 【2017.10.07】

秋の手仕事

秋の手仕事

秋の気配を随所に感じられる今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。


今年もドクダミが庭でたくさんとれました。
旬の前半にとれたものはすでにお茶にしていただきまして、後半に収穫したものを夏の日差しにあてて乾燥させ、細かく裁断したものがこちら。



45ℓの袋2/3程でしょうか。
これを夜な夜な大きめのお茶パックに詰める地道な作業をしました。とはいえ、好きな海外ドラマを観ながら作業するのでちっとも苦になりません。
完成したパックの数は90袋。



やかんに入れて煮出してお茶にしたり、濃く煮出したものをお風呂に入れてドクダミ汁入浴剤にしたり。薬膳でいうと秋冬は苦味で寒涼性のものはとりすぎないほうが良いのでドクダミは控え目が賢明です。とはいえ厳密なものではありませんから、その日の自分の体調を見ながら煎じていただきます。
秋分の日を境に世の中は「陰」の気に傾き、春分の日を境に「陽」の気に傾むくといわれています。
この境目に体調を崩しやすいのですが皆様はいかがでしょうか。このたくさんのパック詰めは次回のどくだみの収穫が始まるまでの間の我が家の養生としてのお支度です。




そして先日の雨までは金木犀が良い香りを放っていました。
我が家では金木犀を低木のまま維持できるよう剪定をしているので、手を伸ばせば花を摘み取ることができます。
市販されている金木犀の精油は香りが全く別物になってしまっていますし、過去には自宅で蒸留してみたこともありますがやはり熱などで香りが変わってしまうので納得いかず。
試行錯誤の末、瓶の中に金木犀の花と塩を交互に挟み込むように入れて保存するパターンと、砂糖で挟むパターン、茶葉に香りをうつすパターンに今のところ落ち着いています。



塩したものはバスソルトやモイストポプリとして、砂糖をいれたものは香りが移った蜜のようになるのでシュガースクラブにしたりお茶に入れています。(そして香りを残したまま 琥珀糖にできないか思案中です)
茶葉は自家製の桂花茶といったところでしょうか。自然の恩恵はなんともありがたいものです。




さてこんなふうに書くと、「丁寧な暮らしをしていますね」と褒めていただくのですが、私自身は丁寧に暮らせているという実感はまだまだありません。丁寧な暮らしへの憧れやシンプルな暮らしへの憧れはここ数年加熱傾向。




書店にも平積みでたくさんの書籍が出ていることに驚いてしまいますし、時代だなぁと感じてしまいます。


この少し前は確か空前の癒しブーム・ヒーリングブームだったように記憶しています。見えないものに癒しを求める流れから、暮らす環境そのものを目に見える形で整えて、身近な空間で癒される術を模索する流れへと移行しているのかしらと私的には分析しています。
そして世の中が複雑化すればするほど、身の回りにある迷いの原因や選択肢をできるだけ減らして頭の中身も心の中も身軽にスッキリさせたいという願望があらわれているようにも感じています。
例えば修行僧のいるお寺で雑然としているところはあまり見たことがありませんしね。
とはいえ、たまに片付け方やお料理の仕方を指導してほしいというクライアントのお宅にうかがうと、この「丁寧な暮らし願望」がむしろ自分の首を締めていて、理想と現実の狭間で苦しんでいる方が多くいらっしゃるのだなと考えさせられることもしばしばです。
例えばSNSで見た素敵なキッチン収納を実現したくて100円ショップでたくさんの仕切りBOXを買って収納したものの、理想通りにならなかったり逆に不便になってしまったというケース。
一生懸命素敵な家づくりに努力しているのに家族は全然協力してくれないし、あれはどこいったこれはどこいったと聞かれて逆に仕事が増えてしまったなんてケースや、素敵なお店で憧れていた昔ながらの調理器具や道具を買ったものの使ってみたのは最初だけで今は飾りになっているなんてケースも。
機能性を追い求めすぎることよりも、自分や家族が快適に過ごせることを大切にすること、他人の目線でなく、自分自身や住まう人の目線を反映させた居心地の良さや暮らしやすさが、おのずとその家の美しさに繋がっていくと私は信じています。
そして誰しも、失敗と成功を繰り返しながら、自分らしさを見出していると思うのです。



私もまだまだその過程の途中です。丁寧で素敵な暮らしというのは時間の積み重ねの末に気がついたらそんな暮らしになっていたね、というほど自然体なことなのかもしれません。

道廣 喜子Kiko Michihiro
「GOKAN」担当

<Salon LAKSHMI(サロン ラクシュミー)代表/料理家・美容家>
公的機関の医療者として精神科とNST分野に携わりながら、インファント(乳幼児)マッサージや世界各国の美容技術、アロマテラピー、美容食学、薬膳インストラクターといった美容と食にまつわる国際ライセンスを多数取得。
様々な知識を軸にサロン・スクールを立ち上げ独立する。
『生まれてから死を迎えるまで、医・美・食の調和がとれたサービスと知識の提供』をコンセプトに 広い世代に向けた香育・食育・触育の講演活動、専門学校にて解剖生理学・栄養学講師をつとめる。飲食店やイベントにおけるフードスタイリングやディレクション、空間デザインをてがけるほか、メディアにてレシピ提供やコラムの執筆もおこなう。
不定期開催されるワークショップは即時満席となる人気の企画となっている

[公式ブログ] http://ameblo.jp/lakshmi-aroma/?frm_id=v.jpameblo
[ホームページ] https://kikokitchen.amebaownd.com/

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