マイライフ 【2017.08.17】

展覧会巡り~技を極める ハイジュエリーと日本の工芸~

展覧会巡り~技を極める ハイジュエリーと日本の工芸~

『ヴァンクリ』と聞いて想像するのが、クローバー型のネックレスではないでしょうか。


このクローバーのようなモチーフは、『アルハンブラ』と称され、『ヴァンクリーフ&アーペル』の職人の手が紡ぎだすメゾンを象徴する幸運のシンボルとされています。

『ヴァンクリーフ&アーペル』のジュエリーは、モナコ大公とグレース・ケリー成婚の際に贈呈され、モナコ公国公式御用達となるなど、数多くのセレブリティに愛用されてもいます。

 

そのハイジュエリーブランドである『ヴァンクリーフ&アーペル』が、1年に1回、1か国、1都市の1美術館で、ハイジュエリーを中心とした展覧会を開催しており、今年はなんと、京都がその会場に選ばれたのです。







その『ヴァンクリーフ&アーペル』が、日本の工芸との共演ともなれば、【七宝焼き】という工芸に携わっている私は、京都まで行かずにはいられません。

なんとか日程調整して、ようやく最終日に行くことが出来ました。


3部に構成されている会場に入ると、すし屋のカウンターをイメージしたという約18メートルのヒノキの展示台に、極上のジュエリーが年代順にずらりと並んでいました。

全体を通して、ジュエリーは透明の展示ケースの中で宙に浮いたように飾られたものが多く、さまざまな角度から見ることができ、宝石を支える爪を表から見せない技法『ミステリーセッティング』など特に優れた技術を使っているジュエリーの裏側の部分もじっくりと見ることが出来ました。

第2部からは、七宝や漆などの工芸の隣に、ダイヤモンドなどを使ったクリップが展示されるなど、東洋と西洋の表現を見比べることができました。



20世紀の初め、フランスのアール・デコは日本の文化に影響を受けていたとのこと。

ヴァンクリーフ&アーペルの職人技は、日本の文化を受け継いで、自分のものとしていったのかもしれませんね。



ニコラ・ボス社長兼CEOが語った、「私の考える真に美しいジュエリーとは、感動があり、すべての要素に一切の妥協がなく、とことんまで突き詰めて完成されたもの。日本の工芸も同じだと感じました」という言葉。

七宝焼き作家として日本工芸に携わっている私の胸に、ずっしりと刻み込まれた展覧会となりました。

福田 裕子
山村 倫代Michiyo Yamamura
コラム「マイライフ」担当

<七宝工房 宙(sora) 七宝焼き(しっぽうやき)作家>
自身が30才の頃、生きる気力を失い落ち込んでいた時期があり、その時『ふくい工芸舎』さんで展示してあった七宝焼きの指輪に出逢い心惹かれる。七宝焼きに触れていくうちに、七宝焼きの色の変化していく様子に感動し、心が救われたという経験をもつ。
大きな作品には、どこかしらにハートのモチーフを入れ、以前の自分と同じようにつらい思いを持つ人を救えたら…という想いを込めて作品作りをしている。
もっと多くの方に七宝焼きに触れていただきたく、県内外のイベントやワークショップ、展示会にて作家活動中。
日本現代工芸美術展入選・福井県美展知事賞など受賞という実績を持つ。


[公式ブログ] http://ameblo.jp/sippo-kobo-sora/

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