ふくいステキ女史 【2016.06.07】

公益財団法人 福井県予防医学協会/健康増進部 保健指導課 課長 村山 智美さん

公益財団法人 福井県予防医学協会/健康増進部 保健指導課 課長 村山 智美さん

【考え行動する人材を育てる為に 口うるさい上司にならないように気を付けてます】


杉下:村山さんのお仕事について教えてください。

村山:私の勤める、公益財団法人 福井県予防医学協会は、健康診断・人間ドックといった検査と、その結果をもとにした保健指導を実施しています。私は保健師として保健指導業務を担当しています。


杉下:お仕事をされてどのくらいになりますか。

村山:今年で21年目です。課長職についてからは3年目になります。


杉下:福井では、まだまだ女性管理職の方は少ないと思うのですが、課長職のお話を聞いた時は、素直に受け入れられましたか?

村山:そうですね。正直、年齢や順番からみても私なのだろうなという気持ちでいました。ただ、辞令をいただいた時期に、父が病気で介護が必要な身体になってしまったんです。私自身が父の介護をするために仕事を休む事も多く、部下が残業をしていても定時で帰らなくてはいけなかったりしたので、当時は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。上司や周りの職員には本当に助けてもらったので、ありがたかったです。


杉下:就任早々大変だったんですね。今のお話で、職場の雰囲気・環境の良い様子が感じられます。そんな村山さんが、お仕事をしていて良かったと感じるのはどんな時でしょう。

村山:保健指導というのは、健康診断の結果をみて、改善の為、病気の予防の為、受診者の方から「悪い生活習慣」を聞きだしてお話を進めていくのですが、ご自分の生活習慣を話す事を嫌がる方が結構いらっしゃるんです。そこをゆっくりじっくりお話をうかがってから保健指導させていただきますので、次お会いした時に「がんばってやっているよ」とか「すごく結果が良くなったよ」と言っていただけたときは、やはり嬉しいですね。




杉下:では辛いと感じた事は。

村山:現在協会には9名の保健師がいますが、私がこの仕事を始めたころは、3名しかいませんでした。しかも、今のように健康診断後の保健指導が盛んではなかった時代でしたので、保健師としての活動の場がなかったのは辛かったです。2008年に「メタボ(メタボリックシンドローム)」という言葉が流行ったのを覚えていますか?この年に、特定健診、特定保健指導が実施される様になり、その頃から、積極的に保健指導も取り入れられるようになってきました。


杉下:今では保健指導は当たり前のようになっていますが、1日にどれくらいの方とお話されるのですか。

村山:企業様や団体様の健康診断時ですと、多い時で20~30名の方とお会いします。個別に指導に出向くさいには、10名程度で、じっくりお話させて頂きます。


杉下:印象に残っている方などいらっしゃいますか?

村山:私が仕事を始めて2年目だったと思いますが、部屋に入ってくるなり、大声で怒鳴られたことがありました。「何でこんなところに来なくちゃいけないんだ!お前らみたいな人(保健師)がいるから、会社から行けと言われるんだ、忙しいのに!保健指導なんて必要ない!」というように、とにかく一方的に怒鳴られたので、新人でしたしとても怖かったのを覚えています。くわしく話を聞いていくと、その方は仕事が忙しく、食事もろくに摂れず、営業ノルマなどでかなりのストレスを抱えていたようでした。その矛先が私に向いたのでしょうね。
最近は、特にストレスが原因で健康を害する方が多いので、その辺りは慎重にお話を伺っていくように心掛けています。以前に比べると、皆さんの健康に対する意識も非常に高くなっていますし、真剣にお話を聞いて下さる方が多くなってきたことは嬉しく思います。


杉下:管理職という視点から、気を付けていることはありますか。

村山:そうですね、なるべく「口出し」をせず、まずは部下に考え実行してもらう事を心掛けています。自分でしてしまった方が早くて楽な事も多いのですが、部下に任せていく事が部下の成長にもなりますので、口うるさいおばさんにならないように気を付けています(笑)。
それと、女性が結婚・出産した後も仕事を続けていける様に、育児休業規則の活用などには、協会でも力を入れています。保健指導課の中にも子育て中の部下は2人いまして、やはり子供の病気や行事で仕事を休む、定時に帰るという事はあります。その分は周りのみんなで協力して業務を行っていきます。私自身も父の介護で経験しているのですが、休む側が「みんなに申し訳ない」という思いを抱えているのもよく分かりますので、全員がお互いに助け合える環境を作るようにしています。




杉下:村山さんの今後の夢・目標は何でしょう。

村山:仕事においては、保健指導を推進し、今在籍している保健師・管理栄養士の活躍の場をもっと広げていくことです。福井県は他県に比べて、まだまだ予防に関しての取組みが少ないと思うんです。健康診断結果をもとに改善指導するだけではなく、健康な状態を維持していく為の予防活動をしていきたいと考えています。
プライベートでは、自分がやりたい事を書き出し、ひとつひとつ実行に移しているところです。例えば、母と温泉旅行に行ったり、車を購入したり。やりたい事はたくさんあります。


杉下:プライベートが充実していると、仕事への活力にも繋がりますね。最後に働く女性に向けてメッセージをお願いします。

村山:私は、子育てしながら働くお母さんたちを、管理する立場にあります。彼女たちを見て感じる事は、「大切な子供」を守る姿勢が一貫してぶれない事です。確かに、子育て中は周りに迷惑をかける事もありますが、その分彼女たちは、自分たちの出来る事は全力で頑張ってくれています。彼女たちが子育てから手が離れてきた時、私はその強さとやる気が、これからの協会を盛り立てていく原動力になると思っています。同じように頑張っている皆さん、必ず皆さんの頑張りは、周りに伝わっていますよ。



<後記>

インタビュー終了後、専務理事の上坂通子さまとご挨拶させて頂きました。上坂さまご自身も女性管理職としての道を歩んできていらっしゃいます。「村山は課長として非常に頑張ってくれていますし、信頼のおける人材です。福井県もいろんな取り組みをしていますが、全体的にまだまだ女性管理職は増えていないように思います。村山のような女性がもっと増えてほしいですね」とおっしゃっていました。
村山さんとのインタビューの中でも、女性ならではの気配りの部分や、部下を理解する姿勢など、多く見ることが出来ました。
村山智美さん、ありがとうございました。今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。



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<インタビュアー・写真撮影:杉下美智代>

株式会社ドリームワークス社員/alica運営管理担当

2013年株式会社ドリームワークスに入社。働く女性応援情報サイトalica(アリカ)の運営担当に抜擢。コラム「マイライフ」の執筆のほか、ふくいステキ女史のインタビュアーやカメラマンなど、運営管理を一手に任されている。

Photo
村山 智美Tomomi Murayama
健康増進部 保健指導課 課長

入社後、保健師として保健指導業務を21年間行っている。2013年、健康増進部 保健指導課の課長に就任。9名の部下を抱え、女性管理職として活躍中。

[ホームページ] http://fukui-yobou.or.jp/wordpress/

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