ふくいステキ女史 【2018.03.31】

WWHプロジェクト/(株)越前夢ファーム 土本昌亨さん・オリーブオイル専門店deww代表 中辻美紀さん・ヨガインストラクター髙橋絵麻さん

WWHプロジェクト/(株)越前夢ファーム 土本昌亨さん・オリーブオイル専門店deww代表 中辻美紀さん・ヨガインストラクター髙橋絵麻さん

「力を合わせる事で超える!広がる!作り上げる楽しさを実感」



WWHは福井県あわら市で栽培される和漢植物や西洋ハーブを使った商品開発プロジェクトです。このプロジェクトの発起人である土本さん、オリーブオイルの商品開発を担当した中辻さん、ハーブティーの商品開発を担当した髙橋さんにお話を伺いました。



山内:新ブランド『WWH」の商品リリースおめでとうございます。和漢植物やハーブを日常生活で手軽に楽しめる商品ということで、3月3日にはお披露目会も盛大に行われ、大変話題になっていますね。では、土本さんにこのプロジェクトを立ち上げたきっかけからお伺いします。


土本:越前夢ファームは、自然農法に近い栽培方法で、多品種のハーブや和漢植物を生産しています。以前から、自社で栽培した薬草をつかったブランド『SHIM 滲』にて、「高麗人参ふりかけ」 や「SHIM Bottle 手作りキット」「SHIM Salt」などを販売しているのですが、その延長線上として、薬草とコラボ出来るものが他にないかといろいろ思案していたんです。その中で、中辻さんや高橋さんと知り合いになり、生薬を若い世代の女性の方に摂取してもらえる商品をと考えた時、女性の事なら女性のお任せした方がいいと思ったんです。それがプロジェクトの始まりですね。




山内:確かに漢方の薬草は体にいいのは分かっていても、普段から自分で摂取するかというと、なかなかしないですね。体に不調が出て初めて少し考えてみる...ぐらいですね。


土本:そうなんです。漢方って聞いただけですごく難しいように感じてしまうし、価格が高い、高齢者の方が使用するなどのイメージがありますよね。そうではなくて、もっと若い世代の方にも受け入れてもらいたい。若い女性でも毎朝ドリンクを飲んで頑張って仕事に行かれる方も多いじゃないですか、そういった方にこそ、本当に体にいいものを取り入れてもらいたいと強く思いました。最近は30代の方も健康意識が高まっていますが、どうすればそういった方々に生薬を広める事が出来るかをいつも考えていますね。


山内:そういったことで常にアンテナを張られていたんですね。中辻さんや高橋さんとは、どの様にお知り合いになられたのでしょう。

土本:SNSで中辻さんがオリーブオイルを扱っているというのを知って、薬草とオリーブオイルの組み合わせも考えていたので、直接お店の方に会いに行きました。

中辻:ご自身が育てられているハーブや薬草を入れたオリーブオイルを作りたいというお話でした。ハーブ入りのオイルはたくさんありますが、高麗ニンジンやトウキなど薬草入りのオリーブオイルはまだ聞いた事がありませんでしたので、すごくいいと思いました。漢方って、私もそうですが、なかなか自分で買って摂取する人って少ないと思うんですね。それを、オリーブオイルに入れることで、いろんな方に手軽に体内に取り入れていただけるものになるのではないかと思いました。私の扱っているオリーブオイルは実際に現地まで行って自分の目で確かめて仕入れているので、自信を持ってお勧め出来るものです。そこに、土本さんが無農薬で育てられた薬草やハーブを組み合わせるなんて、どんなものが出来上がるかと考えただけでもワクワクしました。


髙橋:私は、共通の知り合いの方がいて、その方から『SHIM 滲』の商品を頂いたんですね。その時に、生薬の商品なのに可愛いパッケージにまず魅了されました。元々漢方の勉強もしていましたし、ぜひ活用したい、商品についてもっと知りたいと、私の方から土本さんにご連絡したのが出会いです。私はヨガのインストラクターをしているので、教室後に皆さんに飲んでいただくハーブティーを自分で作ってみたいという思いもありましたし、そこに福井県産の生薬が入るなんてこんな素敵なことはないと思いました。


山内:このプロジェクト立ち上げるにあたって、先ず何から始めたのですか。


土本:まずは一人一人に声を掛けていきました。中辻さん、髙橋さんのほかに、園芸福祉士の井畑敦子さん、坂井農林総合事務所の大濃純子さん、ライターの畠山かなこさん、デザイナーの真田悦子さん、それぞれの方に私から直接プロジェクトについてお話してまわりました。そして、2016年4月に、初めてメンバー全員の集合となりました。



山内:メンバーの皆さんが集結していかがでした。


髙橋:その時は正直、何が始まるのかな?何を作るのかな?という感じでした。ふわっとした集まりでしたね。(笑)


山内:事業計画案やコンセプトは土本さんがしっかり立てていらっしゃったとは思いますが、その後はそれぞれに商品開発をされていったということでしょうか。


髙橋:始まりは順調だったのですが、途中で大きな問題が発生してしまいました。最初は高麗ニンジンをベースとした商品を作っていて、全部に高麗ニンジンを入れた試作品がかなり出来上がっていました。ですが、それは幻となってしまう事態が起きたんです。
私や中辻さんは乳がんサバイバーなのですが、実は私たちのようにホルモン由来の乳がんサバイバーにとって高麗ニンジンは服用しない方がいいものだったんです。開発商品は既に完成形に近いものにまでなっていたので、このまま販売にむけて進めようかという話も出ましたが、やはり開発者の私達が口に出来ないものを皆さんにお勧めすることは出来ないと思い、すべて白紙に戻しました。苦渋の選択でした。


中辻:私も、開発しているオリーブオイルには全て高麗ニンジンを組み合わせて作っていました。でも、髙橋さんからその話を聞いて、自分が薬草に対していかに勉強不足だったかと痛感しました。話し合いの中で、高麗ニンジンやトウキなど、薬草は省こうかという意見も出ましたが、一旦振り出しに戻った時、そもそもの目的は何だったのか?越前夢ファームさんと一緒にやる意味って何だった?ということをもう一度考えたんです。そういった中で、これは薬草をより身近に感じてもらう為の商品開発プロジェクトだったと再確認したんです。それが2017年の11月頃でした。


山内:その話を聞いて、土本さんはどう思われましたか。


土本:自分の思いとしては「全てリセットされた・・・」という感じでした。

全員
:(大笑)

土本
:でも、高麗ニンジンがダメになったからと言って、基本的なことは変わらないですし、6人のメンバーにお任せしたのだから、彼女たちを信用して託そうという気持ちでした。



山内:その後の商品開発はどうなったのでしょう。


中辻:高麗ニンジンは使えないけど、その他のトウキやシャクヤクを使って新たに開発をしていきました。実はトウキは、いかにも薬草という香りが強いのですが、そこにいくつかのハーブを加える事で、皆さんにも抵抗なく使っていただける商品が出来たと思います。


山内:それぞれの商品についての想いやお勧めポイントを教えてください。


中辻:自分が体調を崩したことから、漢方薬草に対してすごく興味はありましたが、私自身も自分で買いに行くとか、煎じて飲むとか、そういうことは出来ないと思っていました。そのぐらい近寄りがたいものでした。今回のオリーブオイルと薬草を組み合わせるという発想に私もハッとさせられましたし、何より薬草を気軽に取り入れられるということがとても魅力でした。全てのオイルに入っているトウキの効能は、血のめぐりを良くし、抗酸化作用の成分が多く含まれ、更にオイルと一緒に摂ることで吸収率もUPするんです。毎日のお料理の中で、自然と体に良い薬草を摂り続けることが出来る、そんないいことはないですね。みなさんにもぜひお勧めしたいです。私が好きなのは、トウキとスペアミントのオイルです。ミントの爽やかな香りがサラダやカルパッチョなどによく合いますよ。





髙橋:私がいつもお伝えしたいメッセージは「自分を大切にしてほしい」ということです。女性は子供や家族を大切に思うあまり、自分を後回しにしてしまいがちです。そんな中でも、手軽にお茶を飲んでホッと一息ついて、心も体も休めてもらいたいという思いから、体にいいハーブティーを作りたいと考えていました。オイルには全てトウキが入っているように、ハーブティーにはすべてシャクヤク花が入っています。血行促進、更年期障害や子宮系の病気などに非常に効果が高いといわれています。今回こだわったのは、月の満ち欠け。それぞれの月に合ったハーブティーに仕上げたことです。Full Moon(満月)は、ジンジャーやシナモンで体を温めて血液のめぐりを良くしてくれます。New Moon(新月)はローズマリーやレモンピールで気分をスッキリと。Half Moon(弦の月)は、ハイビスカスやローズヒップなどで女性らしさを引き出します。私のお勧めはFull Moonですね。


山内:ギフトセットはどのように使いますか。


髙橋:あわら産ハーブと大沼養蜂園の国産ミツロウをセットにした、ワックスサシェなどを作ることが出来る手づくりキットになっています。ご自分で作られてもいいですし、贈り物にしていただいてもいいと思います。ハーブとミツロウの香りと、色鮮やかなハーブの色彩を楽しめますよ。同封されるハーブは季節によって変わりますので、その辺りも注目していただけたらと思います。こちらは井畑敦子さんが開発を担当されました。


山内:『WWH』は白魔女ということですが、なぜ白魔女なんでしょう。


髙橋:西洋の方の白魔女って、昔々はハーブを調合するなどお医者さん代わりだったといういわれもあるんですね。


土本:デザインをお願いした真田さんは、『SHIM 滲』の商品のデザインもしていただいた方で、今回も、コンセプトに合わせた白魔女のストーリーから考えてくれて、それに合ったピッタリのデザインに仕上げてくれました。




山内:今回のプロジェクトに参加して学びや気付きはありましたか。


中辻:今まで自分一人でやってきて、相談する相手はいても、結局最後決めるのは自分だったんですね。プロジェクトでは、メンバーと話し合いながら、3つの違う商品が同じコンセプトで段々と出来上がっていく事が、とても楽しいと感じました。それがとても新鮮。これから商品を販売していくにしても、みんなで一緒にというのが、今までの私にはなかった事なので、いい経験をさせて頂いていると思います。


髙橋:最初は「ハーブティーを作りたい」という一言からの始まりで、実際に商品開発していく事が決まってから、まずは作り方から学んでいく状態でした。それがこうして商品になって、本当に感謝しかありません。私は、ハーブティーが好きですし、生薬やハーブの勉強もしているので非常に身近に感じているんですが、プロジェクトメンバーの真田さんなどは、ハーブティーもほとんど飲まないという方なので、そういう方の意見も非常に参考になりました。興味のない方にどうやって知っていただけるか、どう身近に感じていただけるか、改めて考える事が出来たのはとても良かったです。



山内:プロジェクトは女性ばかりでしたが、土本さんが心掛けていたことなどありますか。


土本:プロジェクトの中で何があっても、コンセプトと方向性をきちんと示していくこと、それぞれが思うように動いてもらえるようにフォローしていくことは常に心掛けていましたね。


山内:どんなフォローをされたのですか。


中辻:例えば、私達が試作品作りで「このハーブが欲しいです」というと、すぐに用意して持ってきてくださったり、本当に細かいところまで気を使っていただき、私たちが動かなくてもいいような環境をいつも作って下さいました。


土本:お任せにはするけど、丸投げはしないようにはしていました。


山内:それはとても大事なことですね。土本さんがバックヤードの部分をしっかり作ってくれていたからこそ、女性メンバーの皆さんはいきいきと活動できたのだと思います。それでは最後に、皆さんの今後の夢や目標を教えてください。


中辻:自分自身が商品開発をするという機会をいただいた事がまず大きな進歩でした。しかも、プロジェクトの一員として活動してみて、今まで一人では限界もあったりしましたが、みんなで作り上げていく事で超えられる、視野が広がるという体験をさせていただきました。今後は、色んな方々とご一緒できる機会があれば、ぜひやってみたいですね。


髙橋:私も中辻さんと同じ気持ちですね。今回は「ハーブティーを作りたい」という夢を一つ叶えていただきました。私は、優しい世界を作っていきたいという思いをずっと持っていますので、女性の方が安らげる、リラックスできる、心も体も健やかになれる、これからもそういう商品を作っていきたいと思います。





<インタビュー後記>

笑顔が素敵で明るい中辻さんと髙橋さん、そして穏やかながらも今後の野望をたくさんお持ちの土本さん。終始笑いの絶えない取材となりました。

女性による商品開発プロジェクト「WWH」。業種も全く違う個性豊かな6人の女性を輝かせたのは、プロジェクトの発起人である唯一の男性、土本さんのお力なのでしょう。細やかな気配りや、一度白紙に戻ってしまった時の対応の大らかさなど、女性の気持ちに上手く寄り添っているという感じを受けました。お二人曰く、土本さんはとても女子力が高いのだとか。ふと、サッカーのなでしこジャパンの佐々木則夫元監督を思い出しました。

そして、中辻さんは上質なオリーブオイルを求めてご自身で海外まで行かれる行動的な女性。アリカ「おいしい時間」のコラムも担当して頂きました。髙橋さんはヨガインストラクターとして活動しながらも、乳がんサバイバーとして、しっかりと自分の体を気遣うこと、心を安らげる時間を作ることなど、強いメッセージを伝える為に積極的に活動をされています。お二人とも本当に明るくて素敵!こちらもたくさんの元気をいただきました。

土本さん、中辻さん、髙橋さん、ありがとうございました。今後の皆さんのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。(杉下美智代)


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<インタビュアー・山内喜代美>

株式会社ドリームワークス代表取締役/企業研修講師・人材育成コンサルタント/alica-アリカ- ナビゲーター


<編集・写真撮影:杉下美智代>

株式会社ドリームワークス社員/alica運営管理担当


<取材場所提供・だいだい珈琲様>

住所:〒910-0151 福井県福井市栄町14−7

TEL:0776-89-1898

Photo
WWH プロジェクトwww project

土本 昌亨(写真左):株式会社越前夢ファーム 漢方薬草の栽培マネージャー及び6次産業化推進担当、就農者受入業務担当、放棄地開拓支援担当
IT業界に長くいたが、福井に戻ってから他分野で経験し農業分野に入る。「自分で食べておいしく安全安心であるものと自信もっていえるものを提供していく」事をモットーとしている。
越前夢ファーム   https://www.facebook.com/eyumefarm/

中辻 美紀(写真中央):オリーブオイルソムリエ((一社)日本オリーブオイルソムリエ協会認定)/オリーブオイル専門店deww代表
大学卒業後、ニューヨークやパリなど海外に渡り、旅行代理店やフランス料理店での仕事を経験。そこでオリーブオイルの魅力に触れる。帰国後、ヨーロッパのオリーブオイル生産者を訪ね、2015年deww(デュウー)設立。オリーブオイルのセミナーや販売を行う。
オリーブオイル専門店deww(デュウー)  oliveoil-deww.com

髙橋 絵麻(写真右):ヨガインストラクター、乳がんサバイバー、ピンクリボンアクティビスト /Living space Atha.
2015年10月若年性乳がん告知、授乳期発症。告知1カ月半後にSNS上で癌を公表し「しこり触ってキャンペーン」開催。 2016年5月全摘手術を受ける。「自分を大切にして、もっと自分と向き合い人生を楽しんでほしい」というメッセージを伝える活動中。
Ema Takahashi  mananaoyuilove.amebaownd.com


[ホームページ] http://e-yumefarm.jp/wwh/project/
[Facebook] https://www.facebook.com/WWH.herb/

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